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2011年5月

2011年5月27日 (金)

2011.05.27

5月27日の作品 <作品> やると決めた者は来店時から怖い顔で、「蜃気楼(しんきろう)のような強い邪気」を発しているという。『万引きGメンは見た!』(伊東ゆう著、河出書房新社)にある。逮捕もある犯罪だ。にじみ出る緊張と悪意を、プロの保安員は見逃さない▼そんな最低限の人間味すらうかがえない、軽く乾いた所業である。コンビニなどの震災募金箱が、全国で盗まれているという。東京だけで約40件、神戸のマクドナルドでは箱をとめたワイヤが切られた▼大書された「大震災」にも、感じるところはないらしい。火事場泥棒の抜け目なさと、さい銭ドロの罰当たりをこね混ぜた卑しさ。小欄の読者とは思えぬが、一応「恥を知れ」と書いておく▼震災に乗じた詐欺や悪徳商法も多い。家屋の補修を装うものや、「支援のカニを買って」「市役所ですが義援金を」と悪知恵は尽きない。自作の募金箱をレジに置く不届き者も出た。「会社の義援金を電車に置き忘れちゃって」は、おなじみの振り込め詐欺だ▼配給に列ができ、暴動もない被災地を、世界は「さすがに民度が高い」とたたえた。鈍することなき日本。だが、善意や不幸につけ込む震災犯罪の毒気に、わずかな救いさえ陰りかねない▼善人ばかりの世でもなし、日本人の倫理観が飛び抜けているとも思わない。それでも、こうした輩(やから)に警察の時間と公金が費やされるのは悔しい。どなたも一言あろうが、ちんぴらに大声で説教するのも馬鹿らしい。この難局、空しい怒りに回すエネルギーはない

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2011年5月25日 (水)

2011.05.25

5月25日の作品 <作品> 織田作之助の短編「競馬」にこんな一節がある。〈走るのは畜生だし、乗るのは他人だし、本命といっても自分の儘(まま)になるものか、もう競馬はやめたと予想表は尻に敷いて芝生にちょんぼりと坐(すわ)り……〉。消沈ぶりがおかしい▼馬を恨んではいけない。本命に裏切られたら、穴狙いという道がある。大穴の代名詞は、100円の元手で1万円以上を稼ぐ万馬券だろう。人はそれを夢見て公営ギャンブルに通い、公に貢いできた▼先の日曜日、日本中央競馬会が4月に導入した新方式の馬券「WIN(ウイン)5」で、100円の元が1億4685万110円に化ける「億馬券」が生まれた。過去の記録の何倍にもなる空前の高配当である▼新馬券は、指定された5レースすべての勝ち馬をネットで当てる。かの日は重賞のオークスで7番人気が勝つなど、対象レースで本命がそろって敗れる波乱。約1200万票の発売総数に対し、的中はわずか6票だった▼「人の不幸の上に成り立つ自分の勝ち、ギャンブルの快楽はここにある」。競馬随筆の谷川直子さんの洞察だ。ハズレが多いほど配当は膨らみ、アタリの歓喜は極まる。競輪では昨秋、自分で勝者を予想しなくてもいい宝くじのような車券で、9億円強の配当が出た▼競馬も運の要素を大きくし、高配当で素人を呼び込む策らしい。無論、夢追い人の大多数は快楽の人柱になる。ただし、WIN5の収益からはすでに約8億円が震災支援に回されている。ちょんぼりと座るのも無駄じゃない

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2011年5月24日 (火)

天声人語が大好きです!

朝日新聞の看板コラムである「天声人語」が大好きです。

大学入試にもっとも使われているというこのコラムを読むと、心が和みます。

皆さんも、ぜひ一緒に読みましょう!

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